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    夏と花火と私の死体  乙一  読書感想文

    • 2011.08.16 Tuesday
    • 22:43
    JUGEMテーマ:小説全般
     











      夏と花火と私の死体   乙一 著



      ネタバレあります、ご注意くださいm(__)m

     



      ここでは何作目だったか…彼のデビュー作だそうです。16歳で書きあげたらしいです。

      この作品は私が思春期真っ盛りの時に読んだのですが、内容をほとんど覚えてなかった

      ため、再読しての感想になります。


      恐らく当時と今とでは大分評価が変わるでしょうね笑



      それにしても。 桜庭さんと乙一さんは、感想が書きづらい…(;一_一) 







     ・あらすじ


     九歳の夏休み、少女は殺された。

     あまりに無邪気な殺人者によって、あっけなく――。

     こうして、ひとつの死体をめぐる、幼い兄妹の悪夢のような4日間
     の冒険が始まった。
     次々に訪れる危機。
     彼らは大人たちからの追及から逃れることができるのか?

     死体をどこへ隠せばいいのか?恐るべき子どもたちを描き、斬新
     な語り口でホラー界を驚愕させた、早熟な才能・乙一のデビュー
     作、文庫化なる。









      です。 あらすじに文句をつけるなら、大人たちは追及なんてしていない

      というところかな。

      そして、悪夢と思っているのは弥生だけでしょう。笑


      乙一さんの作風を知っていて、癖をある程度理解しての評価です。

      (もし乙一さんでなければ、評価はもう少し低くしていました)

      この作品は もうひとつ「優子」という作品も入っています。
     
      







     ・登場人物


     ・五月… 弥生の友達。本作の「わたし」  木登り中、“足を滑らせて”死亡。
           弥生の兄・健が好きだった


     ・弥生… 五月の友達。 兄が好きで従順。嫉妬深くもある。感受性が豊か


     ・健(おにいちゃん)… 2人にとって頼れる存在。妹思い。 緑が気になる


     ・緑… 都会的な雰囲気を漂わせた人。 19歳











      乙一さんは物腰の柔らかな人、淑やかさを漂わせた少年が好きですよね。

      GOTHの主人公も健とそっくりな性格をしています。同一人物か、と。笑

      たぶん、彼の思い描く「psycho」的要素を持っている人物のイメージがそうだから

     というのもあるでしょうが、単純に好きなんでしょうね。そういうキャラクターが。

     なので自然と文体や語り口が独特で全体があっさり淡々とした日常を朗読しているような

     感じになります。




     それと、多少投影のような願望のような理想像も窺えます。“知的な少年”のイメージ

     を美化している登場人物が多いのでそこも面白い。

     けれどそれも、私が最近彼の作品を敬遠してしまう原因になっているのですがね…

     それが彼らしさ・味であり作風でもあるので良いと言えば良いのです…。

     (psycho的なノリの作品ならば少女でも淡々とした↑のような人格が多い気がします)









     


      冒頭の五月の視点での「女の子は男の子の秘密基地(石垣)に入れてもらえない」

      という描写がリアルで笑ってしまいました。

      なんとなくむず痒いというか。

      無意識に気を遣ってしまうし、反発心があるんですよね。

      照れと、見下し、男にしか感情は共有できないというような…複雑だけど。








     もうひとつ面白かった点は、弥生が五月を突き落してしまい、それを発見した健が

     言ったセリフ。

     「五月ちゃん、死んでるじゃないか。弥生、泣いてちゃわからないだろ、

      なにがあったのか話してみなよ」




     
      …恐ろしい。 まるで確信犯。






      息の根を、もしくは心臓の音を確かめもせず、あわてもせず、大人も呼ばずで

     普通の精神の子どもならまず第一声で口にしない台詞です。

     この時点で彼が普通とは違う精神構造をもった子どもであるということが分かります。

     (モンスターはなるべくしてモンスターになる。生まれながらのモンスターは存在する

     と私は思っていますが、こんな感じですね、イメージ。)

     弥生の行動は五月が兄を好きと言って衝動的な嫌悪と憎悪なので

     個人的に“殺意”という言葉には違和感があります。








     そこから、死体をどうする・どうごまかすと物語が動き始めるのですが

     兄・健の反応は納得できるものでもあるのです。

     好奇心とは誰の心にも存在し、子どもであればあるほどそれは強い。

     逆に道徳心倫理観というものは、大人になればなる程(通常は)芽生え、育まれていく

     ものである。



     とすると、純粋に冒険の延長線上の出来事だと認識し、この事件は彼にとって探究心や

     好奇心を満たすネタに過ぎず、大人を欺いて試しているような行動も、スリルと承認欲求

     を満たしているだけの、実に子どもらしい行動をしているのだと捉えられる。

     「作戦」・「スパイ」という言葉からも分かるように

     健は、普通の子どもと同じような感情も持ち合わせているようです。






     虫やカエルや物を解体・分解することってありませんでしたか?

     やらないまでも考えたりはあると思うのですが、恐らくそれに近しい感情ではないで

     しょうか、子どもの狂気性って。もっと多角的にとらえる必要はあるでしょうが。









      この作品の斬新な点は、死体が物語を語る構成。面白いです。

      気になった点は

     ・時期は夏ということで、死体の腐敗具合は恐らく早い。
      2日間あれば多少匂い出す気がする

     
     ・主要人物の口調が気持ち悪い(なんとかなりませんか)


     ・五月以外の心理が全く語られないので、経緯や心境・過去のことが不明。
      それにより腑に落ちない部分が生じる


      でしょうか。


     

     緑のあの残虐性というか、“ショタコン” ぶりはどういう訳なのか…理解に苦しむ。

     短編なのが残念。 自分を慕う健をおもちゃか何かだと思っているのか…。

     緑の過去が少し語られておりましたが、あれだけでは納得しません。

     精神的ネオテニーであるように感じました。

     
     

      
      

     




     ・優子



     
     一応個別に感想を。

     あのオチは見事です。けれどあれが本当のオチなのか。

     政義は物書きという設定なので全て物語でしたというのも可能

     あの黒い実を食べたのは政義で、人形を優子と思いこみ、精神科医に見てもらっている

     医者は同意を示すことで患者の心を開き治療をしている  とか


     そういう想像が膨らむような興味深い内容でした。

     乙一さんのなかでは、非常に短い作品ですがかなり好きです。

     (なんだか短編ばかり賞賛している気がする。; )









     しかし、なぜ乙一さんの感想を書こうとすると精神が摩耗するのか…。;

     桜庭さんの作品の感想と同様に気疲れします笑




     





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